君は太陽の色を知っているか?
夜に頑張りすぎた男が(何をだよ)、次の日の朝にこう言う
ことがある。
「太陽って黄色いんだな」
…わかんない人はお父さんお母さんには聞かないほうがいいよ。
しかし普通に朝太陽を見ると黄色くは見えない。
むしろ白く見える。
フラウンホゥワー線の部分の波長を除き、すべての波長の
強力な可視光が太陽から照射されているからだ。
ではどうして、頑張った男は次の日の朝太陽が黄色く見えた
のだろうか?
1.視細胞の働きの低下
いろんな意味でエネルギーや物質を消耗した結果、視細胞の
色や明るさを認識する視細胞の働きが低下する。
その結果認識できない光が増えるためだ。
2.実は太陽の表面は黄色っぽい
星として青年期を終えた太陽の表面の色は、約6000度の
表面温度のせいで黄色い色をしている。
通常は強力な可視光で認識できなかった太陽の真の姿だ。
ところで微妙に話は変わるが、赤外線の色と紫外線の色は
何色だと思うだろうか?
「赤外線は赤じゃね?こたつとかの光赤だし」
「紫外線は紫だろ、紫外線ライト紫だし」
正解はどちらも黒だ。可視光として認識できないわけだから。
(念のため。人によって見える波長が違うかもしれないけど、
基本的にということで。)
ところがこれがミツバチになると話は変わってくる。
ミツバチは紫外光をみることが可能で、紫外線カメラを使うと
わかるが、ある種の花には紫外線波長でしか見えない模様が
存在し、ミツバチはそれも見ることができる。
当然ミツバチに見える世界は人間のそれとは大きく違う。
また、赤外線を認識できるハブなんかだと、映画
「プレデター」状態で獲物を認識できるだろう。
世界とは人間に見えるそれだけではないのだ。
生物によって見える世界は違う。
人間にしても、実際に認識できる光の色は光の三原色の
赤、青、緑ではない。
視細胞では黄色よりの赤、緑、青の三色を認識している。
それをさらに脳内補正しているわけで…世界の真の姿なんぞ
人間には認識できないだろうなぁ。
そこから進んでクオリア(意識が何かの感覚刺激を受け取った
時に発生する感触)の問題になるともうお手上げ。
人間ばらそうが再構成しようがクオリア問題の解決には
つながらないわけで…。
例え人間が人間を作れたとしても、この問題は解決できない。
なぜ、そう見えるのか?
…よくわからないがそのほうが都合がいいんだろうけど。
ただ1ついえるのは、何らかの理由があるから今のかたちに
なったってことだ。偶然か必然かは分からないが。
頑張りすぎると太陽が黄色くみえるのも、黄信号みたいな
ものなのかもしれない。それ以上頑張るなということで。